ひよこの森のアトリエ展 「ネコのLEO君へ」

大好きなネコのLEO君へ

 

1年前に定年退職をして戻ってきたお父さん。

コロナで職を失って家に引きこもっている私。

 

そんな二人と、ワーホリを終えて、

テレワークで仕事をしているLEO君は

4月から実家に同居することになりました。

 

18歳で上京してから実に10年ぶりの共同生活。

コロナ禍が治るまでのいっ時のこととはいえ、

お母さんはとっても緊張していました。

 

なぜならお母さんはあなたが小さい頃に

注意、怒り、説教、説得などで、

あなたを支配的に育ててしまった前科があるからです^^;

 

余計なことを言わないように。

うんざりさせないように。

たとえ1 mm でも、大人になったあなたに支配的な言葉をかけないように。

考えなしな言葉を投げて傷つけないように。

居心地のいい我が家だと思ってもらえるように。

 

せっかく神様が至らない私にやり直すチャンスをくださった。

だから今度こそ上手に距離を取ってみようと。

 

意識をしていないと、すぐにずかずかと

 あなたの領域に土足で踏み込んでしまう私だから。

本当に恐る恐るの春でした。

 

三つ子の魂百までで、

すっかり大人になったLEO君には必要ないとわかっているのに、

あれこれ世話を焼いてしまう癖はなかなか直りません。

 

その度にあなたは私に分かるように上手に去なしてくれたね。

「自分でやるから大丈夫」って。

「自分で」って。

3歳の頃にそう言わせる暇もなく、

急かして育てたなぁって思い出して、また反省。

 

春は三人でたくさんお花見をしました。

小さい頃に犬を連れてお散歩したのを思い出して嬉しかったな。

綺麗だねと言って、綺麗だねぇと返ってくる有り難さ。

人と和することの大切さをしみじみ感じた時間でもありました。

 

夏にLEO君は人生の大きな決断をしたね。

今後の展開が楽しみです。

でも無理はしないでと願っています。

 

いつでも自由で方向転換ができて、

リラックスして直感に従って、

いろんなトライアル&エラーを繰り返してくれたら

それだけで幸せです。

早くまた旅の続きができるといいね^^

 

LEO君は「私は気を使わないから」と言いながら、

ものすごく優しくしてくれるね。

 

免許を持っていないLEO君を送ってあげると、

コンビ二で私の好きなものを買って、

湖畔でおしゃべりしたり、

オープンのカフェテラスに連れて行って

奢ってくれたり。

 

夜中にシナモンミルクティーを運んで来てくれたり。

体調が悪そうだと甲斐甲斐しく世話を焼いたり。

 

昔一緒に食べたケンタッキーのビスケットを

パイ生地や小麦粉を使って上手に再現して作ってくれたり。

 

週末にはバナナパンケーキやソーセージを使ったアメリカンなブランチ。

おしゃれなスイーツ。

いろんな物を作って、

目の前に置いてもらえる度に子供のように喜ぶ私。

 

SUZURIの登録も、

グーグルドキュメントの使い方も教えてもらいました。

インスタ映えする写真の綺麗な撮り方も教えてくれた。

たくさんの料理が作れるようにと美味しいレシピがあるサイトも紹介してくれた。

 

VLOGCAMを使った動画や、

旅や英語の勉強ができるようなYOUTUBERも。

これからの人生に必要なことは

みんなあなたが教えてくれました。

 

一緒にウォーキングをして湖畔まで行って、

いっぱいお日様の光を浴びました。

こんなに自然を身近に感じたのは、

子供の頃以来。

毎日がとても楽しくて嬉しかった。

 

あなたが好きな音楽やダンスのことを熱く語る時、

聞いている私は幸せな気持ちに包まれます。

 

あなたが日光浴をしながらバシバシ心を踊らせて未来を語る時、

頑張っている世界の人の話をしてくれる時、

私は夢や希望でいっぱいになります。

 

そして8月末、私は家を出ることにしました。

「二人が家に戻って来たら今度は私が冒険に出るね。」

理由もなくそう言い続けてきた、

その時が来たんだと分かったから。

 

それはもう運命的に決まっていることなのだと確信しています。

そう、きっと生まれる前からね^^

 

老後の資金を削って家賃3万円のアパートでの一人暮らし。

生活費は二人のすねをかじって。

 

それでも必要なことなのだと思いました。

60歳から始まる第二の人生、

多分今まで生きてきたのと同じくらいあるに違いない長い年月。

 

寿命120歳時代を見据えて、

パパやあなたに寄りかかることなく自立してみたいと思いました。

やりたいことを真っ直ぐに楽しんでやってみようと思います。

 

言われたように育ち役割で生きてきた私が、

これからは何でも自由に、

自分の頭で考えて決めて生きてみようと思っています。

 

笑顔の家族を増やすこと、

世界平和の為に働くこと、

自分が生まれてきた意味を知る為に行動し、

人との縁を紡いでいこうと思います。

 

家を出てみて思ったのは、
自分の家でも土地でもなんでもないんだなぁってこと。

ただ地球上でお借りしていただけ。

19歳の時に自分が寮生活を始めて、

家の有り難みを知ったのを思い出しました。

 

あぐらをかいちゃうと忘れてしまうことっていっぱいある。

そんなことを思い出しながら、

今は毎日レオパレスムービーで映画三昧や

湖畔でのウォーキングを楽しんでいます。

 

モノクロやアースカラーしか着なかった10代のあなた。

今は淡いピンクや鮮やかでおしゃれな花柄のワンピースを着て、

リゾートっぽく暮らしている姿がとても好き。

 

あなたが鼻歌を歌いながら踊っている姿を見るのが

一番幸せ。

 

スーツケースに必要な物を詰め込んで、

あちらへこちらへと移動する姿は勇ましく頼もしい。

テレワークで聞こえてくる大人びた対応に年月を感じました。

大人だもんね^^

 

今は教習所に通っているあなた。

免許をとったら本当にお手伝いできることって

何もなくなるんだなぁと感慨深い思いです。

 

それと同時に、

「年をとったらおんぶできるように体重を減らして。」とか、

「病院の送り迎えはできるようになる。」といってくれる

LEO君の優しさに癒されます。

 

免許をとって、代わり番こに運転して、

もうちょっと行動範囲を広げられたら嬉しいな。

アドレスの旅に私もお供してみたいです。

 

負担にならないように程よい距離を保って、

LEO君に意識を向けず自分の人生に集中して。

あなたがお母さんで良かったと

思ってもらえるような人生を生きてみたいです。

 

私は私で体が衰えないように、

世界中を一人旅できる体に鍛えて、

第二の人生を楽しみたいと思っています。

 

この半年、本当に楽しかった。ありがとうね。感謝しています。

 

ずっとずっと大切に思っています。これからもよろしくね。

大好きなネコのLEO君へ。

 

                          ネコのお母さんより