自己紹介32 C.私がメソッドを誕生させるまで 2・「生徒さんや保護者様の手紙」

 

 

 

自己紹介32

C.私がメソッドを誕生させるまで

2・「生徒さんや保護者様の手紙」 

 

はじめに

この動画では生徒さんや保護者様に贈って頂いた愛について説明しています。
*ご本人に掲載の許可を頂いた上で、個人情報が分からないように、年齢や性別などの詳細は原文を変えさせて頂いています。 

【生徒さんや保護者様の手紙】

 

「追憶」

俺一人だと生きていけなかった、そんなことを最近つくづく思う

まだガキでいきがってた頃の俺はいつも、何でも一人で出来るって

これからも一人でやってけるって信じて止まなかった。すぐ折れて、諦めて、逃げ出して、背を向けて、逃げて、逃げて 全部分かったフリをして、大人ぶって、唇をかんで、そんな繰り返しなのに。

今でも一人のほうがいいとは思っている、他人の事は気にしなくて済むし、相手の表情、物思いにいちいち気を遣わなくてもすむし、ビクビクして 無理やりくっつけておいた想いも壊れずにすむから

人と同じ事をするのが嫌い。なんて人と同じことを思って生きてきたし、無駄に悟ったふりをして、分かった様な口を叩いてた。それは今でも変わってないかも(汗)

一人のほうが好いとは言ってた、でもどっかで誰かと居たいと思ってた、恥ずかしくて言えやしなかったけど、うん。確かにそう思ってた

そういや俺は先生になんでも話してたっけ、彼女のこと、友達のこと、自分のこと、夢のこと。俺がただ単に一方的に話してるだけだったけど、それでも先生は目を見て聞いてくれた。絵も描かず、ギターばっか弾いてた。俺が初めて先生のとこで歌ったとき、先生はべた褒めしてくれた、それも今に至る決意の内の一つで、先生は俺に夢をくれた一人です。

先生は俺の声が好きだと言ってくれた、また聞きたいと、早く歌ってくれと、

その言葉たちは、歌うまいね、将来は音楽やるの?頑張って。とか、お世辞交じりで言ってくる言葉とは全然違っててすごく嬉しかった。ありがとう。

 

いつもアトリエに行くと、「顔が違うけど何かあった?」って 毎回の様に言われた。
先生は俺よりも先に俺の微妙な心の変化に敏感だった、多分先生以上に自分事を話した人はいないと思う。どんな話であっても親身に向き合って、時にはきつい言葉でしっかりアドバイスしてくれた。

それが先生の愛だって、それが先生の良い所だって、誰にでも無償の愛をくれる人だって。
こんな俺でも1 mm の隙間もなく愛してくれるんだって。本当によくわかってる。

これからも俺は歌を歌っていくつもりです、一年後にはもう此処にはいません。
今度会うときは、俺がステージの上に立っているところを見て欲しい。そして聴いてほしい 、そしてまた褒めて欲しい。俺は先生に何もしてあげれていないから、その時にまとめて返します。その時まで待っててください。先生無しじゃここまで歩いて来れませんでした。

愛しています ありがとう。

 

                                    Nより

 

【私からの返信】                                  

「追憶」

私一人だと生きていけなかった、そんなことをつくづく最近思う。

本当の愛に気づいていなかった頃の私はいつでも孤独なんだと思っていた。

一人の方がいいと思っていた。余計なことも耳に入らないし傷つくこともないし。いまでは分かる。どこかの歌にあるように「会うべき人に出会えることを幸せと呼ぶ」んだって。 そういう意味ではNさんは間違いなく私に幸せをくれた一人なんだ。

一人の方が好いとは言っていた、でもどこかで誰かと居たいと思っていた、恥ずかしくて言えやしなかったけど、うん。確かにそう思ってた。そうしたらね、Nさんがギターを弾いてくれたんだ。学生時代にバイト代のほとんどをつぎ込んで武道館に通ったロックのコンサート。その懐かしい70年代や80年代のお気に入りの曲を。嬉しかったな。クラプトンやツェッペリン、ローリングストーンズ。一緒に口ずさむメロディ、交換し合う情報。本当に楽しい時間だった。あなたは私の下手なギターに付き合ってアドリブで伴奏をつけてくれた。

そういやNさんは私に何でも話してくれたっけ。彼女のこと、友達のこと、自分のこと、夢のこと。あなたは度々イライラして、激しい思いを吐露していたね。でも、ここは話しておいた方がよいであろうことを口にすると、ちゃんと受け止めて、素直に耳を傾けてくれた。それが嬉しかった。そうして思いを自分で語れる、綺麗な敬語を話す青年に成長した。

感受性が強く繊細で、耳や鼻が良くて敏感な N さん。人からのエネルギーもとても受け取るから、人混みに出ると頭が痛くなったり、顔が白くなったり疲れたり。常に自分の感性をコントロールすることに苦労していたね。
超シャイなあなたは、最初のうち決して歌わなかった「自分は音痴だから」と言って。その頃ボーカルスクールの講習会を受けていた私は、あなたに発声の仕方を教えたね。しばらくしてギターを携えてアトリエに来た時、その進化に目を見張ったよ。別人のように深く慈愛のある歌声。感動して震えた。才能があるって素晴らしいなって思ったよ。あなたの特技である耳で聞いただけで難しい旋律を覚えてギターを弾いてしまうように、歌声も自由に出せるようになっていた。私は言ったよね。もっとあなたの声が聴きたいって。

それからいくつかのライブに誘ってもらい、その度に人を魅了しているあなたを見ることになった。これからもあなたはずっと歌を歌っていくでしょう。音大合格本当におめでとう。大丈夫。今まで通りライブハウスも見に行くし、発表会も楽しみにしている。そして私はその度にあなたの成長をこの耳で聞くことになるね。それは私の喜びなの。あなたがずっと傍にいてくれたこと。一人の人間として対等に話をしてくれたこと。頼ってくれたこと。そして頼りがいのある人間に成長したこと。満ち足りた思いでいます。いつまでも素敵な友達でいてください。
Nさんなしではこんなに喜びのある時間は過ごせませんでした。
愛しています、ありがとう。 

ずっとずっと大切に思っています。大好きなあなたへ。 

                              樹より

自己紹介33に続きます。

最後までご視聴頂きありがとうございました!

イラストair

ナレーション小鳥遊樹でお送りしました。

愛💖アプリシエイト!